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2020 年度 実施状況報告書

SNSの時空間情報を活用した蚊による吸血被害急増アラートの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K13435
研究機関熊本大学

研究代表者

米島 万有子  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (20733281)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード初見日 / 蚊 / Twitter / 位置情報
研究実績の概要

本研究の目的は、蚊が媒介する感染症の非流行地である日本を対象とした流行リスクの評価を行うことである。特に、本研究はSNS情報のうち位置情報付きTwitterの投稿データを利用して、これまで看過ごされてきた疾病の感染機会となる媒介蚊の吸血被害の実態を解明するものである。この目的を遂行するにあたって、本年度は、昨年度に引き続き、Twitter に投稿された位置情報付きのログデータ(投稿データ)の収集とデータ整理を行い、蚊の吸血機会の時空間分析をするためのデータ構築の作業に注力した。「蚊」を含むツイッターのデータのうち蚊の吸血被害や蚊との接触機会を示す表現、投稿日、位置情報の分類方法について検討した。このほか日本全国におけるヒトスジシマカの初見日調査プロジェクトに参加し、2020年において蚊が初めて人に吸血飛来した日(初見日)を把握するために熊本の調査ポイントにて人囮法で蚊の捕集調査を実施した。日本各地の衛生動物学会関連の研究者によって同時多発的に人囮法を用いた蚊の捕集調査がおこなわれ、その調査で得られたデータはプロジェクト参加者の間で共有されている。この調査で得られた各地の初見日情報とTwitterの投稿データとの比較を行い、Twitterの投稿データからみる蚊の発生ないし蚊との接触機会の季節消長の整合性についても検討可能となった。データの整理と分析方法の検討、次年度の調査計画立案に時間を割いたことから、次年度以降に成果を論文等で公刊していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の授業対応等によって研究時間が予想以上に割くことができなかった。資料収集に関しては蓄積されつつはあるものの、成果の公刊には繋げることができず、想定よりも進捗状況が芳しくないことから、やや遅れていると評価した。

今後の研究の推進方策

今後の課題は、第一に構築したTwitterの投稿データと実際に蚊の捕集調査を行ったデータ分析から得られた知見を、学術雑誌等への研究成果の公刊である。そして、蚊の吸血機会を把握する社会調査の実施に向けて準備を行う。定期的に学会発表や研究会のほかオンラインのミーティング等を通じて各分野の研究者と意見交換をし、研究成果の公表や社会調査の詳細の決定を円滑に実施していきたい。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19の影響により出張ができなかったことや、学会がオンライン実施によって参加費がかからなかったことから旅費やその他の項目の使用額が予定を下回った。次年度以降は、学会等での報告や論文等の刊行にかかる費用や社会調査の準備費に本年度予定していたものも含めて行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] CDCミニチュアライトトラップと人囮法とによるヒトスジシマカ生息密度の評価2021

    • 著者名/発表者名
      小林睦生, 吉田政弘, 米島万有子, 二瓶直子
    • 雑誌名

      環境管理技術

      巻: 39-1 ページ: 13 - 23

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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