研究課題
若手研究
本研究では、先進国農村の反グローバル化運動とオルタナティブ農業の展開について、オルタナティブ農業の山村での実践についての研究成果のほか、コミューン運動に関する論文の研究成果を得た。いずれも、代替社会への実現について、資本主義や大量生産を批判し、エコロジーの観点から生活を基礎に実践する人々の営みを明らかにした。
人文地理学
これまで、共同体運動については1970年代に研究が蓄積されたものの、その後運動の高まりに比して多くの研究がなされてきたとは言い難い。一方で、インテンショナルコミュニティ研究には一定の蓄積があるが、通史的に現代までの流れを社会科学の視点から整理した論考は必ずしも多くなく、フランスを事例に農村という空間の意味やその価値変容を軸に本研究が明らかにした事実は、今日増加している共同体運動による様々なエコロジカル集団の背景の解明において一つの視点と共有されうる学術的情報の提供に貢献したと言える。