研究課題/領域番号 |
19K13592
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
辛島 理人 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (20633704)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 日米関係 / 民間外交 |
研究実績の概要 |
今年度は日本と東南アジアの関係について考察を行い、研究成果を出した。「東南アジア」という地理概念について、政治経済関係にくわえ、歌舞伎や現代美術などをとりあげ、ハイアートからポピュラーカルチャーをふくむ日本の文化外交を事例に分析した。また、文化外交と経済進出の関係についても注意を払い、その二つの相互関係について、戦後を中心に議論した。 また、「開発主義」という視点から日本とアジアの関係についても検証した。外交政策から派生する民間あるいは半政府組織の変遷に注目し、言説が政策となって経済を動かす過程について歴史的な考察を行った。これらはどちらも共同研究の場で練り上げられ、参加者の議論を経て刊行された。一つの成果は、教材として用いられるなど高等教育の教育現場で活かされている。 ほかに、大阪万博などのメガイベントを事例として日米関係についても考察を行った。1970年に開催された巨大国際イベントを歴史的文脈におく作業を行った。ここでは、戦間期のテクノクラシーと文化国際主義という世界的潮流、1960年代の近代化論を背景としたアメリカの日本への文化攻勢と「社会工学」というテクノクラシーの台頭という国際的な出来事に加え、大阪の経済国際主義というローカルな資源があったことを明らかにした。 上記の研究は、建築家や行政担当者などの実務者との議論を通じて行われ、成果の刊行後は2025年の関西大阪万博の関係者らと意見交換をする機会に恵まれた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果が定期的に出されているため、上記の自己評価を下した。新型コロナ肺炎ウィルス感染症の影響により今後は事態が悪化する懸念がある。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ肺炎ウィルス感染症の影響により国内・海外出張が不可能となり、資料調査が困難になっているため、本務校や近隣施設の資料を用いた研究を重視する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に計画していた海外出張が訪問先の事情により延期となった。
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