本研究の目的は、近年進行していると指摘される全国新聞の極性化現象について、計量テキスト分析の手法を用いてアプローチするものであった。計量テキスト分析の一手法である教師あり機械学習を用いてテキストの極性化度を測定する「極性化指数」を提案し、全国紙4紙の記事に適用した。結果、4紙の論調は世間が共有している「リベラルな朝日・毎日新聞」対「保守的な読売・産経新聞」という対立図式沿ったものであることが判明したが、これらの差異は大きいものではなく、極性化が進展しているという積極的な証拠を見出すことはできなかった。
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