研究課題/領域番号 |
19K13609
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
森 達也 早稲田大学, 政治経済学術院, 講師(任期付) (40588513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 価値多元論 / リベラリズム / 政治的リアリズム / 政治理論 / プラグマティズム / 新カント派 / アイザイア・バーリン |
研究実績の概要 |
研究計画に従い、2019年度は以下の研究活動をおこなった。第1に、価値多元論の理論的特徴および現代政治理論における意義を解明するための研究を遂行し、その成果を国内学会における研究報告の形で公表した(口頭発表1)。報告に対して寄せられた意見などを踏まえ、価値多元論の理論構造およびその政治理論的含意に関する論文を執筆し、国内学会誌に投稿したが、不採用であった(その他1)。今後、審査員の意見を踏まえながら論文を修正し、次年度にあらためて別の雑誌媒体に投稿する予定である。第2に、価値多元論の歴史的起源を特定する研究の一環としてオックスフォード大学ボドリアン図書館を訪問し、バーリンの未公刊資料の調査をおこなった。同じ機会に、バーリン著作集の編集者として知られるヘンリー・ハーディ博士にインタビューを行った。渡航調査の成果を早稲田大学における研究会で報告した(口頭発表2)。これらの成果に基づき、次年度も引き続き価値多元論の歴史的起源と展開に関する研究を継続する予定である。
口頭発表1 「価値多元論と政治理論:政治的リアリズムおよび政治的リベラリズムを中心に」、政治思想学会2019年度研究大会個人研究報告(2019年5月26日、学習院大学) 口頭発表2 「父と子どもたち:Henry Hardy, In Search of Isaiah Berlinを読む」、思想史研究会(2020年1月11日、早稲田大学) その他1 【論文】「価値多元論とリベラリズム:政治的リアリズムと政治的リベラリズムとの比較を中心に」、『政治思想研究』投稿論文(2019年8月31日)【不採用】
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の進捗に遅れが生じている理由は以下の通りである。 第1に、2019年度に予定通り価値多元論の理論的側面に関する論文を執筆・投稿したものの不採用となったため、論文修正のための追加作業の必要が生じている。 第2に、コロナウィルス対策に伴う図書館閉館などの影響で、必要な資料の一部が入手できない、あるいは入手が遅れている状況が現在も続いている。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は以下の手順で研究を推進する予定である。 第1に、2019年度に国内学会誌に投稿した論文を修正した上で、別の雑誌媒体に投稿する。投稿に先立ち、研究会において論文内容に関する報告を行い、参加者から意見を求める予定である。 第2に、価値多元論の歴史的起源と展開に関する文献調査を終了させ、英語論文の執筆に着手する。上記理由により入手が困難となった資料については、論文内容を一部変更することで対応する。論文がおおよそ完成した段階で英文校正を受け、最終的な仕上げをおこなう。完成した論文を海外または国内の英語雑誌に投稿する。
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