世界的に重要テーマの一つである「人の移動」が、いかなる状況下において増大するのか、といった問いに対して、貿易政策との関連から取り組んだ。当初は、米国を中心に分析する予定であったが、コロナにより現地調査が困難になったこともあり、日本を中心とした分析へと変更した。日本の労働集約産業においても、早くから生産拠点の海外進出を実施している産業(地域)においては、外国人労働者の受け入れは少ないのに対して、何らかの事情により生産拠点を日本に置いている産業(地域)においては、外国人労働者の受け入れが相対的に多いことが明らかになった。こうした結果は、移民の受け入れが貿易政策と強く関連していることを裏付ける。
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