研究実績の概要 |
同研究は、2022年から3年間助成を受けている同タイトルの研究に継続される。このため、2022年度は最終年度であったが、学会などで現時点の成果発表を通してフィードバックを得るという作業を中心に行なった。 具体的には、6月にオランダのフロニンゲン大学でワークショップ(招待)に参加し、これは現在、参加者と共同でforum 論文にまとめており、間もなくInternational Political Sociology誌に投稿する予定である。さらに7月にアテネで行われた欧州国際政治学会主宰の学会では、Plenary Roundtableの登壇者として指名を受け、研究内容を発表した。さらに9月に行われた同学会でも発表を行った。また3月にも、米国国際政治学会で発表を行なった。いずれも有意義なフィードバックを得ることができた。成果としては、2023年4月に国際査読誌TelosにA Way to Transcend Boundaries: Pluralist Theology, Shusaku Endo and Global IRと題する論文を発表した。また現在、別の論文が査読を受けている最中である。 3年間を総括する。この研究を企画した当初は、英語圏の国際関係論においては、国境を超えた「概念史」はまだ先行研究がほとんどない未開拓の分野であった。だが近年急速に研究が進んだため、手法的には新しい発展にかなり助けられる部分があった一方で、方向修正も必要となった。このため、今年度からの新たな研究として継続することになった。また、同様の研究が増えたことで、一部国際共同研究へ発展させることができた。助成中に、合計3本の論文を国際査読誌に掲載することができた。
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