研究課題/領域番号 |
19K13633
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
池宮城 陽子 成蹊大学, アジア太平洋研究センター, 研究員 (10822413)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 沖縄 / 米軍基地 / 海兵隊 / 日米関係 |
研究実績の概要 |
2020年度において本研究は、1950年代半ばの米国政府による海兵隊の沖縄移駐政策を考察した。米国政府が米海兵を日本本土から沖縄に移駐した過程については、これまでも多数の研究において検証されてきた。しかし、米国政府が1954年半ばに海兵隊の沖縄移駐を「決定」した経緯については、未だ解明されていない論点が残されている。そこで本研究では、従来の研究では十分に焦点が当てられてこなかった、日本国内の政治状況に対する米国政府の情勢認識に着目しながら、海兵隊の沖縄移駐決定過程の解明に取り組んだ。 2020年度は、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、国内外での出張を伴う史料調査の実施は実現しなかったものの、前年度に収集を済ませていた史料に、国立国会図書館で新たに収集した史料を補うことで、研究を前進させることができた。その成果として、雑誌論文を1件、年度末に公刊した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度に米国側史料を多数収集していたため、解明すべき論点の検証に大きな支障はでなかった。加えて、成果を論文にまとめる過程で、解明すべき重要な論点を新たに発見することができたため、本研究は現在のところ順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、1950年代の沖縄をめぐる日本政府の政策構想に関する論文を執筆する予定である。これを達成するために、外務省外交史料館や国立国会図書館での史料調査を中心に、日本側史料の調査・収集に力を入れる。とりわけ、当該期の沖縄の政治情勢についてはこれまで十分に把握することができていないため、史料の収集に加え、二次文献の調査・購読を徹底する予定である。
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