正解・不正解がある問題を考える。もし選択肢が「二択」で、人々が「独立に」正解に関する情報を受け取っており、人々が無限人いれば多数決が間違える確率は 0 に収束することが知られている。 本研究では次の環境を導入した。問題は二択であるが、「素直な問題」か「ひっかけ問題」の可能性がある。素直な問題では人々が受け取る情報の正確さは1/2 を超え、ひっかけ問題では情報の正確さは 1/2 を下回る。 この設定の下、多数決が間違える確率が1に収束しうることを示した。更に情報伝達や逐次的決定問題に応用し、利害対立が存在しない環境においても非効率な意思決定が起きることを示した。
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