研究課題
若手研究
本研究課題では、大規模民間ビッグデータを用いて家計ごとに異質的なマクロ経済動学を明らかにしました。第一に、家計のインフレ期待は日ごろ良く買う財の価格変化に応じて修正されることを明らかにしました。第二に、家計はインフレ期待が高まると、足もとの消費を増やすことが明らかになりました。第三に、退職者の消費行動を分析することで、日本の家計は退職後には消費水準が2%以上低下すること、またその消費水準の低下は少なくとも2年間持続することを発見しました。
マクロ経済学
本研究課題では、大規模民間ビッグデータを用いて家計ごとに異質的なマクロ経済動学を明らかにしました。家計ごとに異質的な経済ショックと同様にマクロ経済ショックも家計に与える影響が異質的であるという本研究の結果は、家計ごとに異なる政策手当に対して科学的な根拠を与えるものです。また本研究の結果は民間ビッグデータの活用が経済学研究の新たな地平を拓くきっかけとなり得ることを示唆しています。