研究課題/領域番号 |
19K13657
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
川崎 雄二郎 京都先端科学大学, 経済経営学部, 准教授 (50708352)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 救急隊配置 / マッチング形成 |
研究実績の概要 |
不確実性下でのマッチング形成の研究を得られた知見およびノウハウに基づいて、救急隊の最適配置に関する研究を行った。現実において救急事案が発生したとき、その地点に最も近い救急拠点(消防署)に配置された救急隊が別の事案に出ているために、より遠くに位置する拠点から救急隊を派遣させるケースが少なくない。この研究では、まずそのようなケースを考慮した救急のモデルを新たに開発した。このモデルにおいては、複数事案の発生地点と発生時点(および救急拠点や搬送先病院の地点)についてのデータに基づいて、特定の救急隊配置における各事案への推定現場到着時間を割り出すことができる。このモデルを用いて、与えられた事案データの中で現場到着の上限を最小化するような救急隊配置を求める最適化問題を定式化し、ケーススタディとして、山形県酒田地区広域行政組合消防本部から提供された事案データをもとに、最適化問題の解として最適な救急隊配置を求める分析を行った。 各主体が自分自身の選好順序を確定できていない状況でのマッチング形成メカニズムの開発においては、メカニズムに対する各主体のインセンティブに関する分析を追加的に実施した。 その他、今年度からは結婚支援事業の実質的効果の理論的検証についても進めている。手始めとして、シンプルな形で自由にアクセス可能な市場と限定的な市場が共存するようなモデルを構築し、両市場での各主体の行動およびマッチング形成について分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、共同研究などによって効率的に研究を進められたことにより、成果としては計画以上の進展が見られたものと考える。しかしながら、昨今の新型コロナウィルスの影響を受け、研究の打ち合わせ、ヒヤリング、研究成果発表などの機会が制限されてしまったため、その点では進行スピードは想定より遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、救急隊配置の研究を応用させて、消防隊の配置についても取り組んでいく予定である。消防サービスは救急サービスといくつかの類似点がみられるが、1つの事案に対して2~3の拠点から隊が出動する点において救急と異なり、これによってモデルがより複雑なものとなることが考えられる。したがって、まずはモデルの拡張より取り掛かり、救急隊配置の場合と同様の順序で、最適化問題の定式化、ケーススタディと進めていくことにする。 また、各主体が自分自身の選好順序を確定できていない状況でのマッチング形成メカニズムの開発に関しては、追加的な研究成果を論文に加筆したのち投稿する。 結婚支援事業の効果の理論的検証についても引き続きモデル構築および分析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に学会発表や研究打ち合わせなどの出張を予定していたが、新型コロナウィルスの蔓延に伴い出張が制限されたため、未使用額が発生した。
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