研究課題
本研究は極めて順調に推移し、当初の計画を上回る成果が出ている。令和元年度は、当該テーマに関する論文3本が査読付き国際学術誌に採択された。令和元年度は、計画通り、データの収集とその分析に従事した。バングラデシュ・ダッカ大学の研究者等とも意見交換しながら、この作業に取り組んだ。令和元年度は、研究成果として以下の3本の論文が採択された。論文が採択された雑誌はJournal of Financial Crime、Journal of Women & Aging(インパクトファクター 0.945)、Sustainability(インパクトファクター 2.592)、そしてJournal of Gambling Studies(インパクトファクター 2.555)である。論文の内容は、それぞれ、特殊詐欺被害経験と金融リテラシーとの関係を考察したもの、成年後見人制度・民事信託に関する知識と金融リテラシーとの関係を分析したもの、労働者の感情ステータスと労働生産性の関係を考察したもの、ギャンブル依存症リスクと金融リテラシーとの関係を分析したものである。いずれもメインの研究テーマの周辺領域に属する社会的意義のある重要なテーマである。次年度以降に論文化する、金融リテラシーと証券市場への参入の関係を人々の性格がどう取り持つかという、本プロジェクトのメインテーマを分析する上で重要な示唆を得ることができた。なお、上記成果に加え、年度末時点では査読付き国際学術誌に投稿し、査読中の論文がさらに3本ある一方、今年度は最後の数ヶ月がCOVID-19の流行により、複数の出張が取りやめになる等の誤算があった。このことについては、COVID-19に関する社会の状況がどうなるかを慎重に見極めながら、次年度に繰り越して対応したいと考えている。
1: 当初の計画以上に進展している
概要で示したとおり、3本の論文が査読付き国際学術誌に採択。本年度の成果は計画以上に実施できたと判断できる。
令和元年度に書き上げて現在査読中の論文が3本ある。今後はこれらの論文を採択へとつなげる他、昨年度に分析を開始したものの、書き上げていない新たな2本の論文についても発表を目指す。
新型コロナウィルスによる渡航自粛および出張自粛により主として旅費が圧縮されたため。次年度は、当初計画より多くの論文執筆が見込まれるため、繰越分はそれらの論文執筆の際の英文校正費に充当する計画である。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件)
Journal of Financial Crime
巻: ahead-of-print ページ: 印刷中
https://doi.org/10.1108/JFC-05-2019-0057
Sustainability
巻: 12 ページ: 1544~1544
https://doi.org/10.3390/su12041544
Journal of Gambling Studies
https://doi.org/10.1007/s10899-020-09936-3