| 研究課題/領域番号 |
19K13726
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| 研究機関 | 帝京大学 |
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研究代表者 |
湯川 志保 帝京大学, 経済学部, 准教授 (50635141)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 子どもの性別 / 教育投資 |
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| 研究実績の概要 |
本年度は主に子どもの性別と親から子どもへの教育投資に関する研究を行った。具体的には、第1子の性別と親が抱く進学希望や学校関連費用、学校外学習費、習い事の費用との関係について分析を行った。現段階の分析結果からは、第1子が息子である親は、娘である場合に比べて第1子に対しより高い学歴を希望する傾向にあることが確認できた。その一方で、学校関連費用については第1子の性別の違いによる差は観察されないものの、学習塾などの費用を含む学校外学習費や習いごとへの支出については娘の方が息子よりも多い傾向にあることが示された。これらの結果は当初想定していた仮説とは異なる結果となっており、先行研究なども参考にしながら結果の解釈を考えるとともにきょうだい構成や性別役割意識の影響なども考慮したモデルでも分析を行いたい。
さらに本年度は上述した研究にくわえて、昨年度に引き続き性別役割意識が第1子出産後の家計の時間配分に与える影響についての研究も行った。コンファレンスでの報告の際に参加者から得たコメントなどを参考に分析手法や変数等の再検討を行いつつ分析を進めた。また本研究の関連研究として、妻の父親と夫、夫と妻の学歴の組み合わせの違いが結婚や出産後の女性の幸福度や生活満足度、夫婦関係満足度に与える影響についての分析も行った。現段階の主な分析結果からは、父親と夫の学歴の組み合わせの違いは女性の出産後の主観的厚生に影響を与えることが示唆された。これら２つの研究については国際学会への報告申し込みを行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
分析結果の解釈や、きょうだい構成や性別役割意識などの影響を考慮したモデルでの再推定などの課題はあるものの子どもの性別と親の教育投資に関する分析を行うことができた。また、上述した関連研究２つについても分析を進め国際学会への報告申し込みを行うことができた。以上のことからおおむね順調に進展しているとした。
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| 今後の研究の推進方策 |
第1子の性別と子どもの教育投資に関する研究については考慮すべき点を踏まえた再推定を行い、分析結果の頑健性などを確認したうえで論文を執筆したい。また、本研究の他の研究課題についても論文投稿を目指すとともに、関連研究についても学会報告等で得られたコメントを参考に論文の改訂を行ったうえで論文を投稿したい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルスによる影響で国内外の出張に行くことが困難であったため。主に今年度に開催される学会への参加や研究打ち合わせの旅費として使用する予定である。また、論文の英文校正費としての使用も予定している。
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