研究課題
若手研究
研究課題の目標であったファイナンスにおける新しい自動微分として、確率微分方程式の弱近似理論を用いた偏微分方程式の解の高次自動微分法を構築した。この成果は論文が数値計算の主要ジャーナルに掲載された。また自動微分法に関する様々な諸問題に対して新手法を構築し、これらの成果が複数本ジャーナルに掲載された。さらに自動微分に関わる新たな研究課題にも取り組み、ディープラーニングなどと組み合わせた方法など様々な研究成果を得たことも踏まえ、本研究課題は目標を達成できたといえる。
ファイナンス、数値解析
研究成果の学術的・社会的意義は、不確実性を伴う数理モデルにおける様々なリスク量のパラメータ感応度の高精度近似を可能にした点である。これは数理ファイナンス・金融工学の理論面だけでなく、金融実務のリスクヘッジやリスクマネジメントにおいても重要な意味を持つ。また、本研究課題で得られた成果はファイナンスにとどまらず、自然科学・社会科学の様々な確率モデルへの応用も可能であると考えられる。