研究課題
若手研究
本研究では、新規開業企業の資金調達に関する実証分析を行った。分析の結果、(1)起業家の人的資本は当該企業の資金調達に大きな影響を与える、(2)金融機関は当該企業の取引金融機関数を融資判断に利用する、の2点が明らかになった。これらの結果は、人的資本と取引金融機関数が新規開業企業の将来性を表すシグナルとなり、当該企業への融資が促進されることを示唆している。
金融・ファイナンス
本研究の学術的意義は、「将来性の高い新規開業企業の特徴」と「金融機関の新規開業企業向け貸出における融資決定のプロセス」について実証的に分析し、その一端を明らかにしたことである。本研究で得られた知見は、新規開業企業には資金調達の成功確率を高める方法を、金融機関には将来性の高い新規開業企業を見抜く方法を、それぞれ提供したという点で、本研究には社会的意義もあると思われる。