研究課題/領域番号 |
19K13751
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2020-2022) 財務省財務総合政策研究所(総務研究部) (2019) |
研究代表者 |
木村 遥介 東京工業大学, 工学院, 助教 (10805592)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 企業行動 / 情報取得 / 学習 / 研究開発投資 / ネットワーク / 投資家 / 情報効率性 |
研究成果の概要 |
本研究では、企業と投資家の情報取得と学習について研究した。(1)経営者が業績予想を操作している可能性が示唆され、過去の売上を下回る予想でも上回るように設定する傾向が見られた。(2)情報取得のためのコストを払って生産性予測から投資計画を立案する企業は、高い生産性を持つほど良質の情報取得のインセンティブがあることが分かった。しかし、学習コストが増加すると正味の利益は減少する。(3)企業間ネットワークの近接性は地理的、技術的に離れた企業間のパートナーシップの確率を上昇させ、共同出願特許は単独出願特許よりも価値が高いことが確認された。
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自由記述の分野 |
経済学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経済・社会において、情報は大きな役割を果たしている。企業や投資家は情報を基に意思決定を行うため、それらの情報取得や学習過程がどのように行われるか、そして、どのような行動が選択されるのかを分析することは重要である。本研究では、戦略的な情報開示の可能性、企業の設備投資に関する情報取得のインセンティブとコスト、そして共同研究開発のパートナーシップの形成と特許価値に関する新たな知見を提供する。これらの結果は、不確実性が存在する経済における企業の意思決定プロセスの理解を深め、政策立案や経営戦略に有益な示唆を与える。また、投資家やステークホルダーが企業の行動を理解し、より適切な投資判断を行う助けとなる。
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