研究課題
若手研究
工業化は長期に亘る人的資本の蓄積を促し、各国経済の歴史的発展に大きく貢献することが知られている。しかし近年、国際的な経済史研究では、工業化が人的資本蓄積に与えるもう一つの側面、すなわち負の影響を定量的に再評価しようとする試みが始まっている。本研究課題では、1920から1930年代の日本について、人口静態・動態統計及び産業構造に関する統計資料を新たに電子化し、鉱業の発達がそれら指標に与えた影響を評価するための定量的手法を提案するとともに、その影響を推定した。
経済史
工業化の過程で発達する鉱業が地域経済に与える影響を明らかにすること。これは、実証経済学における研究課題としてだけでなく、現実の社会経済においても重要な課題である。このような課題にたいして、本研究から得られた成果は、鉱物資源採掘が地域経済の人口動態や産業構造の変化に与える影響について、一定の定量的証拠を提供するものである。