研究課題/領域番号 |
19K13777
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
根岸 裕孝 宮崎大学, 地域資源創成学部, 教授 (60336287)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | チェンジ・エージェント |
研究実績の概要 |
本年度は最終年度として2年間実施できなかった先進事例についての検証を対面調査によって実施を行い、とりまとめを計画していた。しかし、コロナ感染症の拡大に伴う外出・出張等の規制や対面での調査制限を受けて現地訪問してヒアリングすることができなかった。また自身も感染となり、研究活動に制約が生じた。このため研究期間の再度の延長を申請することとなった。 このため、翌年度(最終年度)を見据えてチェンジ・エージェントが関わる地域づくりの代表的事例として出張ヒアリング等の実施が容易な県内の事例について検討を実施し、必要な文献の整理とともに情報収集に努めた。 このなかで、ある事例については諸般の事情により断念したものの、宮崎県日南市内に注目すべき新たなチェンジ・エージェントの存在に着目し、その事業とネットワーク、地域イノベーションに関する情報収集を試みた。またこれにより最終年度の成果として考察が実施できる見通しを得たところである。この日南市のケースでは、自身のこれまでの先行研究の成果等を踏まえつつ、2人のチェンジ・エージェントによるコラボレーションの実態と成果を明らかにする。調査の実施のために必要なコミュニケーションは実現できており、これらの実績を踏まえて対面・オンラインによるヒアリングを十分実施するとともに、チェンジ・エージェント間で形成された「場」の持つ意味づけ等を明らかにする。最終年度においては、こうした必要な実証分析とその検証結果について学会報告を実施する見通しである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍において3年間出張や対面調査ができなくなり、想定していた実地調査等も見通しが立たず、研究計画に大きな支障が生じた。また本年度は、自身も感染し様々な研究活動の制約や予定変更を余儀なくされた。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、コロナ関連規制が解除されるとともに最終年度でもあることから、対面による調査を実施して研究成果のまとめを行う。宮崎県日南市内に注目すべき新たなチェンジ・エージェントの存在に着目し、その事業とネットワーク、地域イノベーションに関する事例を踏まえた考察を実施する。新たなチェンジ・エージェントは、九州内でも多様なネットワークを持ち、日南市内への影響のみならず地方創生にむけた情報発信や連携の場づくりにも奔走するなど興味深い成果を残している。 この日南市のケースでは、自身のこれまでの先行研究の成果等を踏まえつつ、ほぼ同時期に活躍した2人のチェンジ・エージェントによるコラボレーションの実態と成果に着目しを明らかにする。その調査のために必要なコミュニケーションは実現できており、これらの実績を踏まえて対面・オンラインによるヒアリングを十分実施するとともに、チェンジ・エージェント間で形成された「場」の持つ意味づけ等を明らかにする。また、県内他地域においても新たなチェンジ・エージェントとして調査可能なケースもあり、これらについても時間的制約を踏まえつつ検証できればと考えている。 最終年度においては、こうした必要な実証分析とその検証結果について学会報告を実施する見通しであり、全体の研究成果についても今後とりまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染症拡大による出張規制により現地調査が実施できず、延期したため。
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