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2020 年度 実施状況報告書

社会的逸脱行動がイノベーションに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 19K13806
研究機関國學院大學

研究代表者

尾田 基  國學院大學, 経済学部, 准教授 (00709686)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード社会的逸脱 / イノベーション / 道徳基盤
研究実績の概要

本研究では,イノベーションと社会的逸脱行動の関係について研究調査を行っている。2020年度に進めた作業は2つある。ひとつは、2019年度よりすすめていた社会成員がイノベーションに対して感じる忌避感を、当該成員のパーソナリティや道徳基盤との関係から計測する方法について一定の目処がついたことである。とりわけ、イノベーションの普及について、自身の採用意思決定(採用したいと思うかどうか)と、他人の採用意思決定(他人の採用を許容したいと思うかどうか、その集計としての普及)に分けて検討すること、積極的に「採用したいと思うか」と尋ねるか、消極的に「採用したくないと思うか」と尋ねるか、などの意向調査の方法を確立させた。また、複数のシナリオによってそれらの意向とパーソナリティや道徳基盤との関連性を検討したところ、道徳基盤はイノベーションへの態度をパーソナリティ(ビッグ・ファイブ)やデモグラフィック変数と同等程度の予測因子として用いることができることが明らかになった。
シナリオによっては、想定通りの結果が得られるものもあれば、忌避感を想定していたシナリオであっても、自分の問題として想起できないイノベーションについては、パーソナリティとの間に相関を見いだせないものもあり、この点も発見事実として有意義である。
この研究については、シナリオを追加して調査したり、論文投稿をすすめていく。
第2に、専門書の執筆を進めている。本研究課題の社会的逸脱行動のみに限らず、広くイノベーションの市場導入段階における社会的、法的、規範的問題を扱う書籍となる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画にあった事例研究のためのインタビュー調査等が感染症対策で滞ってしまっている。進捗がないわけではないが、事実上当初予定とは異なる作業を進めている状態である。公開データの分析や理論的な作業など代替的な作業にも限度があるので、研究期間の延長ないし研究計画の変更を検討したい。

今後の研究の推進方策

2021年度は、感染状況が好転するかどうかもわからないので、ひとまず専門書の執筆を優先的に進めることにしたい。2020年度は転職に伴う研究室の移転作業と、感染症対策に伴う在宅作業が両方生じたために文献の参照すら難しい状態が続いていたが、ようやく研究室の資料は参照可能な状態にまで整理しなおすことができた。
当初研究計画については、単に期間の延長とするのか、研究設計自体を見直すのか今年度中に方針を決めたい。

次年度使用額が生じた理由

3002円の差額が生じたが、計画に大幅な変更はありません。

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公開日: 2021-12-27  

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