| 研究課題/領域番号 |
19K13807
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| 研究機関 | 麗澤大学 |
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研究代表者 |
横田 理宇 麗澤大学, 経済学部, 准教授 (20774269)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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| キーワード | 中小企業 / CSR / ソーシャル・キャピタル / ネットワーク |
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| 研究実績の概要 |
今年度は、新型コロナウィルス感染症の影響による移動制限がやや緩和されたため、追加で予定していたインタビュー調査を夏期および冬期に実施し、その内容分析等を行った。
具体的には、中小企業がCSR活動を行う事によって蓄積されるソーシャル・キャピタルの持つ正の効果と負の効果について、以前のモデルにおいて十分な検討が出来ていなかったネットワークの構造面について、ネットワークにおける調査対象者の位置などを考慮に入れた質問を準備し調査を行った。大まかな仮説としては、ネットワークの周辺に位置するアクターと中心に位置するアクターではソーシャル・キャピタルの蓄積のあり方が異なるというものであったが、本年度調査を行ったサンプル企業群においては想定していた結果が得られておらず、現在はその原因を検討している段階である。想定された結果が得られなかった要因として想定されるのは、サンプル企業が所属するネットワークの特性の問題および経営者自身に帰属する特性の問題である。ただし、いずれに対してもどのような特性によって今回の結果に至ったかを十分に明らかに出来ておらず、異なるサンプル企業を準備するなどしての追加調査・検討が必要と捉えている。したがって、学会等における研究報告や論文執筆等のまとまった研究成果を出すまでに至っていない。
なお、本研究課題の副次的な成果としては、モラロジー道徳教育財団主催の研究会での報告およびそのブックレット化がある。当該報告は、日本の伝統的な経営思想の一つである「道徳経済一体経営」思想について、現代経営学の視点から解釈を加えたものであり、本研究におけるキーワードの一つであるソーシャル・キャピタルをその分析視座とした用いている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度はコロナ禍による研究実施の遅延によって計画を延長した１年目であった。一昨年から続いた新型コロナウィルス感染症の影響による移動制限の緩和を受け、追加で予定していたインタビュー調査を夏期および冬期に実施し、その内容分析等を行った。事前に想定していた関係性は、ネットワークにおける当該アクターの位置によってソーシャル・キャピタルの蓄積のあり方が異なる（したがって、パフォーマンスへの影響も異なる）というものであったが、実際に得られた結果はこの関係性とは異なるものであった。そのため、結果の解釈や原因解明に時間を要してしまい、遅れを完全に取り戻すには至らなかった。
引き続き、研究協力者との打ち合わせは月1、2回程度継続して行っており、現在も上記の原因の検討を行っている段階であるが、コロナ禍の緩和を受けて、今後のさらなるインタビュー調査の実施も視野にいれ、来年度を最終年とすべく仕切り直しを図っている。
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| 今後の研究の推進方策 |
次年度は、まず昨年度実施したインタビュー調査結果における事前の想定との齟齬を解明するべく、引き続きの検討行う。必要に応じて関連文献を渉猟し新たな分析の視座についても検討し直すとともに、追加のインタビュー調査の実施も視野にいれる。
結果として当初予定の実施期間から２年の延長となってしまったが、上記の作業を通じて、当初予定していた以上の成果につながるよう作業を進めていくつもりである。引き続き、研究協力者との打ち合わせも月1、2回程度継続して行い、最終的に学会報告や論文執筆につながるよう取り組んでいく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
参加予定であった国際学会がハイブリッド開催となったため、コロナ禍の影響による渡航制限等の影響によって出入国に支障が出た場合の前後スケジュールへの影響を考慮し、オンライン参加としたことで渡航費が不要となったことによる。
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