研究課題/領域番号 |
19K13841
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
金子 充 京都女子大学, 現代社会学部, 助教 (50732476)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 情報処理 / 意思決定 / 判断 / アソートメント / レコメンド |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、消費者が選択肢の中から商品を選択した後に、別の選択肢が追加(レコメンド)された場合、どのような状況で消費者は選択をスイッチしやすいのかを明らかにすることである。3ヵ年計画で進める本研究において、1年目は、先行研究のレビューや研究会での研究計画の共有を行い、より具体的なリサーチ・クエスチョンを設定した。また、ざっくりではあるが、研究の仮説を設定し、調査計画を立てた。2年目は、消費者行動論、社会心理学、行動意思決定論などの先行研究をレビューし、意思決定にかかる時間、情報処理に対する時間制限・圧力、デフォルト選択肢の設定、選択結果に対する消費者の態度、信念などが、消費者の選択変更に影響することを仮説として導いた(昨年度に設定した仮説は、実験による検証が難しいことから、仮説検証を断念した)。これらの研究仮説を研究会などで発表し、意見を聞いたところ、概ね好意的な評価であった。そこで、これらの要因が追加された選択肢へのスイッチに、どのように影響するのかを明らかにすることを実験の目的とした。そして、研究仮説を検証するための実験計画を立てるところまで、本年度までで終えることができた。なお、上述の仮説を検証するための実験を行う予定だったが、後述する理由から、実験を行うことができなかった。そこで、来年度に円滑に研究を進められるように、アンケートサービスの契約を進めるなどの準備を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は、コロナウィルスの感染拡大により、教育業務の量が増えてしまい、ほとんど研究に取り組めなかった。また、年度末に実施予定だった実験に関わる経費について、証憑提出に時間を要することがわかり、実験を延期することになった。以上の理由から、2020年度はあまり研究を進捗させることができなかった。2021年度は、既に計画済みの実験を早急に実施し、進捗の遅れを取り戻せるよう、研究を進めて行きたい。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、設定した仮説を検証するための実験を行う。実験をするためのアンケートサービスと契約をしたので、それを使って実験を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述した通り、コロナウィルス感染拡大による教育業務の増加、経費精算のトラブル等があり、実験を進めることができなった。そのため、実験費用などが発生しなかった。また、申請書を提出した時点では、学会(国内・海外)への参加費用を見込んでいたが、それらが全てなくなってしまったため、支出が大幅に少なくなった。以上の理由から、次年度使用額が生じ、翌年度以降に繰越することにした。なお、来年度は、本年度実施できなかった実験を行う予定なので、繰越金をその費用に当てる。
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