研究課題/領域番号 |
19K13847
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
顧 俊堅 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 助教 (10820433)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Firm risks / Cross-national Distances / Multinationals / Tax avoidance / Audit fees / FDI / Overseas expansion |
研究成果の概要 |
本研究は、日本の多国籍企業を分析対象として、海外直接投資における国家間の差異と企業リスクの関連性について実証研究を行った。主な結果は次のとおりです。(1)投資家保護の強い国あるいは倫理観の高い国に進出する企業は、租税回避する可能性が低いことがわかった。(2)コモン・ロー国/発展途上国/地理的に日本から遠い国に投資している企業は、企業リスクが高くなるため、比較的高い監査費用を負担することがわかった。(3)国際化は、経営者予測におけるアナリスト予測の質と負の関係にあることがわかった。上記の結果は、企業リスクが進出国の特徴や国際化の程度によって変動することを示唆し、国際雑誌で公表された。
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自由記述の分野 |
会計
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本金融庁は企業の海外戦略を重要視して、海外進出活動に支援しやすい環境を整備している。海外進出行動の中には高い企業リスク要因が潜み、失敗につながっていく。そして、海外進出行動に関するリスク要因(例えば、国際的差異や複雑性など)を無視すると、ネガティブな結果が生じる可能性が高まる。ゆえに、「海外進出」は社会として必要不可欠な研究キーワードだと思われる。本研究の研究方法と実証結果が、経営者のみならず、社外の利害関係者(例えば、投資者や、税務署、会計基準設定主体、監査人、研究者など)にも示唆を与えることが期待されている。
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