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2019 年度 実施状況報告書

財務報告の意思決定有用性と間接的検証可能性の関連性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K13859
研究機関麗澤大学

研究代表者

篠藤 涼子  麗澤大学, 経済学部, 准教授 (70635903)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード会計上の見積り / 会計上の見積りの監査 / 検証可能性 / 見積りの不確実性 / 監査人の見積額又は許容範囲の設定 / ISA450
研究実績の概要

本研究の目的は,意思決定有用性を重視する財務報告の枠組みにおいて容認される会計上の見積り測定値について,第一に,監査プロセスにおいて測定の不確実性要素が測定値にインプットされる過程から検証可能区分を整理識別することと,第二に,日本公認会計士協会の基準委員会報告書540「会計上の見積りの監査」における「見積りの不確実性」を監査要点とした場合の「監査人の見積額又は許容範囲の設定」手続と財務報告の枠組みが定める「忠実な表現」「信頼性」との関係性を明らかにすることにある.
研究初年度となる今年度は,わが国において,会計上の見積り測定値の検証可能性が問題となった事例を分析することで,監査上の課題を確認した.会計上の見積りの監査では,企業の会計統制の整備運用状況や,経営者と同程度の情報量や質の確保が重要な意味を持ち,情報の入手源泉を確保することが重要であることを明らかにした.
研究成果の一部は,論文として公表している.また,会計上の見積り測定値とその検証可能性に関わる先行研究の整理検討を継続的に行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

会計上の見積りの監査について,会計や監査の基準等を通じて更に検討しておく事項が生じ,先行研究や資料調査・収集に時間を継続的に行っているが,学内業務等のため現地調査等の回数が若干少なくなった.

今後の研究の推進方策

国際監査・保証基準審議会のISA540(2018.06承認)と,日本公認会計士協会の監査基準委員会報告書540(2015年最終改定)における会計上の見積り測定値に対する監査手続について比較分析する。具体的には「監査人の見積額又は許容範囲の設定」の相違が,監査プロセスにおける測定の不確実性要素を測定値にインプットする過程から検証可能区分に与える影響を検討する.また「見積りの不確実性」がどのように評価・識別され,評価結果に応じてどのような監査手続で対応すべきことが想定されているのかについても検討する.会計上の見積り監査にかかわる文献レビューは,次年度もを継続的に行っていく.

次年度使用額が生じた理由

海外での公表を前提として予備的支出が予定以上により発生する一方,研究打ち合わせ等はwebの利用や国内での実施ができたために,旅費等の節約が可能となった.繰越分は,来年度以降の成果物の公表に活用する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 会計上の見積り測定値と監査2020

    • 著者名/発表者名
      篠藤涼子
    • 雑誌名

      麗澤学際ジャーナル

      巻: 28 ページ: 3-15

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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