研究課題/領域番号 |
19K13870
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
齊藤 毅 中京大学, 経営学部, 准教授 (90802877)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 管理会計 / コストマネジメント / プロジェクト |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,プロジェクトのコストマネジメントシステムを開発するための基礎的研究を行うことである。プロジェクトの代表例として,新製品や新システムの開発プロジェクトがあげられる。プロジェクトの成否が企業の命運へと繋がることも多いことから,研究の意義があるものと思われる。この目的を達成するために, 本年度は,主に二つの活動に取り組んだ。第一に,管理会計領域,プロジェクトマネジメント領域,さらには広く経営学の領域等における関連先行研究をレビューした。前年度のレビュー結果を踏まえつつ,レビューの手法として,テキストマイニングによるシステマティックレビューを援用した。具体的には,論文のアブストラクトに含まれる単語の頻度や単語間の共起関係等から,コストマネジメントシステムにおけるコミュニケーションの重要性,信条システムや事業境界システム等の他システムを併用したパッケージ概念の必要性,ウォーターフォール/アジャイルプロジェクトの違い等が考察された。第二に,ITシステム業界への若干のインタビュー調査を実施した。調査結果に基づき,組織間マネジメントの必要性等が示唆された。ただし,本年度は,新型コロナウィルスの感染拡大の影響により,調査を満足に実施することができていない。これらの研究活動の成果の一部は,PMI日本フォーラム2020,国際戦略経営研究学会戦略財務会計研究会,国際戦略経営研究学会第13回全国大会において発表している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は,新型コロナウィルスの感染拡大の影響により,計画していたインタビュー調査等を満足に実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として,次の二点を想定している。第一に,テキストマイニングを用いた文献レビューの範囲拡大である。今後も新型コロナウィルスの影響は続くと予想されるため,オンラインによるインタビュー調査等の可能性を探りつつも,文献調査を多用していきたい。第二に,学会報告の継続である。次年度は,国際戦略経営研究学会もしくはPMI日本フォーラム2021等での学会報告を検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により出張等がキャンセルとなったため。感染状況を考慮しながら再開する。
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