研究課題
若手研究
本研究は、組織において広く利用されている予算管理における課題の1つである予算スラックについて、上位管理者に焦点をあて、そのコントロール内容の背景や動機について明らかにしようと試みたものである。ここで予算スラックとは、予算に意図的に含まれた余裕のことである。研究の結果、上位管理者のとるコントロール内容は、企業の戦略や環境不確実性などによって影響を受ける可能性があることを示した。
管理会計
本研究成果の学術的意義としては、予算管理における課題の1つとして取り組まれてきている予算スラック研究において、新たな視点からその解明を試みた点である。本研究領域において、これまでとは異なるアプローチによる知見を蓄積している。また、本研究成果の社会的意義としては、多くの企業が直面しているとされる予算スラックの問題に関して、その解決の糸口となる可能性を示唆しており、予算管理実務への貢献が考えられる。