研究課題/領域番号 |
19K13906
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 理絵 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任助教 (70837335)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 摂食障害 / 生物医療化 / 医療社会学 |
研究実績の概要 |
本研究は、摂食障害の「ニューロ・バイオロジカル」モデルが、摂食障害臨床や摂食障害という病いの経験にどのような影響を与えるかを明らかにすることを目的としており、そのために下記の三点の下位課題に取り組むものである。それは、①1960年代から現在に至るまでの摂食障害の医学言説に関する文献調査・分析、②1960年代から現在に至るまでの摂食障害臨床の刑事的変化についての調査・分析、③患者の自己アイデンティティや受療行動、患者家族の疾患理解についての調査・分析である。今年度はこの三つの課題にの中でも、特に②と③を中心に取り組んだ。 まず②については、摂食障害臨床に携わってきた医師への半構造化インタビュー調査を行い、また関連史料を調査することによって、摂食障害の臨床が継時的にどのように変化しているかについて考察するための基礎データを得た。また、③については、摂食障害の経験者に半構造化インタビューを行い、自身の摂食障害の経験をどのように意味づけているのか、そしてその理解は時間につれてどのように変化していくのかについて考察するための基礎データを得た。 このように、インタビュー調査と史料調査を軸とした基礎データを収集すると同時に、摂食障害が厚生省特定疾患調査研究の枠組みで研究されてきた歴史について、2019年8月に行われた、Society for East Asian Anthropology Regional Conference(SEAA)にて、"Anorexia as an Intractable Disease in Japan" というタイトルで報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度はインタビュー調査、史料調査ともに実施し、本研究にとって非常に重要な調査をコンスタントに遂行できている。こうした調査をもとに現在論文をまとめており、調査はおおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、引き続き摂食障害に関わる医療者、経験者、経験者のご家族に対するインタビュー調査を行う。その後、得られたデータの分析を行い、論文、学会発表という形で研究成果の公開を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
2月以降、COVID-19の感染拡大の予兆があり、出張やインタビュー調査および史料調査の実施が一部延期となったため、次年度使用額が生じた。実施予定であったこれらの調査は、次年度実施する予定であり、滞りなく実施された際に、次年度使用額は全て使用される予定である。
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