本研究の目的は,超高齢社会における持続可能な介護供給体制はいかにして可能かという問いを念頭に,家族介護者・介護労働者・介護組織という様々な介護供給主体の実態・問題・解決策を探求することであった.具体的には,以下の研究課題について分析をおこない,研究成果として発表した.第1に,家族介護の実態である.どの程度の人々が家族介護に直面しているのか,家族介護は就労や健康にどのような影響を与えるのかを明らかにした.第2に,介護労働者の分析である.介護労働者の賃金や入職動機,および世代間再生産について分析をした.第3に,介護組織の地域・配置状況が組織や当該地域の介護者のパフォーマンスに与える影響を分析した.
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