研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上述の研究成果はどれも、研究の中心的なテーマである非正規な移動・移住の管理が、戦後の日本における出入国管理政策の基礎となっていることを示している。他方、「身世打令を聞く: 京都市・東九条オモニ学校における生活史の聞き取り」は、移住者への識字教育と社会運動との関係を論じた方法論的なものであり、「Questioning Xenophobia in Japan: Racism, Decolonization, and Human Rights」は非正規な移住の管理と今日の「日本型排外主義」との関係を論じている。総体として、戦後日本が国民国家を形成する際に、非正規な移住の管理が重要だったことを示せた。
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