研究課題/領域番号 |
19K13973
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
池田 浩之 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 助教 (00789802)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 発達障害 / 就労支援 / 認知行動療法 / コンサルテーション / 定着支援 / 就労移行支援 / SPIS |
研究実績の概要 |
本研究は、以下の目的とて2019年度より実施している。①就労支援従事者の人材育成を観点とし、就労支援プログラム(以下、プログラム)の普及法 を検討し、それに基づき就労支援機関に所属する職員へ実施、その効果を明らかにする。 ②職場定着を観点として、就労支援プログラムの継続的な開発(職場定着のための支援ツー ルの早期導入・集団用プログラムの改定)と効果の検討を行う。 2019年度は、普及法の検討と、それに基づいた介入を2機関行う。集団用のプログラムの開 発を行い4~6名のHF-ASDのある者に実施を行う。SPISの導入を5名行うという実施手続きを想定していた。結果、普及法の検討においては、関西圏域で発達障害のある者の就労実績がある就労支援機関の主任級以上の職員4機関と年間4回の検討を行い、試行的に1機関への実施を行うに至った。一定の効果が見られた。実施する機関への事前の聞き取りの精度など、今後の課題が挙げられた。また、集団用のプログラムについては、職業適性検査の実施、問題解決訓練、怒りへの対処、認知再構成法を要素としたプログラムを開発した。実施については、2020年度となる予定である。SPISの導入については、5名の導入実施となり、効果測定指標として、サービス利用中の実数(欠席日数、実習日数、職場定着日数)、GAF(機能の全体的評定尺度)を用いている。 社会情勢に伴い、英国自閉症協会への出張は見直しとなっている。 2019年度の主な研究実績について: 池田浩之(企画・話題提供)他 職業リハビリテーションを取り巻く認知行動療法の実践 ~職場への定着のための支援を考える~ 日本職業リハビリテーション学会第47回大会 大会企画シンポジウム 池田浩之(話題提供)他 発達障害への心理臨床実践の新視点(2) ―「自らを省みる力」のアセスメントについての検討 ― 日本心理臨床学会自主シンポジウム
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、申請時作成内容についておおむね順調に進展している。 しかし、社会情勢に伴い、海外への渡航規制がかかっていることから2020年度へ繰り越しとなっている内容も出てきている。出張については、見直しをする予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2020度について は、普及法に基づく継続実施(新規1機関、継続2機関)、集団用プログラムの継続実施(新 規5名延べ10名)、SPIS継続実施(延べ5名)を行う予定である。英国自閉症協会就労支援部門との有機的な連携が強化する予定である。 また就労支援プログラム内容の改訂を引き続き行い(発達障害的特性の高い大学生への就職支援、職場定着しやすい企業環境の調査研究など)、提供・連携する機関も増やしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
社会情勢(新型ウィルス)関連により、海外渡航が規制されたことが影響している。
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