障害者の就職の可否を判断する時点では,適合度評価を企業の採用担当者の判断に委ねる割合が大きい現状がある。そのため,就職に関する本人へのフィードバックは就職先企業の採用担当者と就労支援担当者との関係性に左右されている。このことは,後に支援対象者の目標を新たに作りなおすために非常に重要な判断であったとしても詳細な結果がフィードバックされない可能性があり,採用可となった場合でもあり得るとも考えられる。これらの雇用に関する判断の過程を可視化することができれば,就労支援実践者や雇用担当者,障害者の全てが雇用に関する判断に納得し合意できる可能性があり,雇用に向けた目標設定にも非常に有益といえる。
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