研究課題/領域番号 |
19K13986
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
荻野 剛史 東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (00410861)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ベトナム難民 / 統合 |
研究実績の概要 |
本年度も、まずインタビュー調査に協力くださる方(インタビュー協力者)の確保に尽力した。またビデオ会議(オンライン)によって、1名のインタビュー協力者に対してインタビュー調査を行った。 コロナ禍を挟み調査協力者の確保に困難を極めているが、在日・在米ベトナム人の協力を仰ぎ、彼らのネットワークを駆使して協力者の確保に努めている。しかし多くの場合「拒否」などの理由によってインタビュー協力者の確保には至らなかった。 一方、1名のインタビュー協力者(在米ベトナム難民)に対してインタビュー調査を実施することができた。聴取項目は来日経緯や、現在の生活に至るまでのプロセス(定住化プロセス)等である。現状の生活(比較的安定した状況)の実現においては、制度的・人的な社会資源の存在・役割が大きかったことなどが話された。 先行研究等で述べられている在日ベトナム難民の定住化プロセスと比した場合、米国の場合は利用できる社会資源が比較的多いこと、加えて、周囲の人々によるベトナム難民に対する処遇の方法(接し方)など、異なる点が多くあると思われる。今後の課題として、定住化にあたって利用できた社会資源や周囲の人々との関係性について調査し、これらの点が在日・在米ベトナム難民の定住化に対してどのような影響を与えたのか、この点を中心に調査・分析を行いたい。加えて、昨年度言及した、それぞれの定住先における「ベトナム人としての文化」の表出についても、今後調査をしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前述の通り、コロナ禍を挟み、一定数のインタビュー対象者の確保に困難を極めており、「遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
対象範囲を広くするなどによって、早急にインタビュー調査に協力してくださる、ベトナム難民として来日・来米した方の確保に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
先に述べた通り、インタビュー調査への協力者の確保に困難が生じている。このため計画通りインタビュー調査の本格的な実施に至っていないためである。すでに行っているが、本年度はさらにインタビュー協力者の確保に努める。
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