研究課題/領域番号 |
19K13992
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
鹿田 将隆 常葉大学, 保健医療学部, 助教 (20782189)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 地域在住高齢者 / リハビリテーション / 健康関連QOL / 質問紙 / 生活行動 / 作業療法 |
研究実績の概要 |
1.研究の概要と目的 要支援・要介護状態にある高齢者が,それ以上,重篤な介護状態にならないよう,生活への積極性を促し,健康関連QOLの向上をはかることが,地域生活支援では求められる.健康関連QOLを高めるためには,生活行動の意識を反映した支援が必要となる.高齢者にとって生活行動の意識とは,自分はどのような生活を送る者であり,どのような健康を追及していきたいのかという意識である. 本研究の目的は,地域生活を送る要介護者等の生活行動の意識を聴取する高齢者版生活行動意識アセスメントを開発することと,それに基づいたリハビリテーションサービスを提供するための支援方法を構築し,そのマニュアルを作成・公開することである.
2.研究成果(2019年度) 先行研究で得られた地域生活を送る要支援・要介護者高齢者の生活行動の意識の概念を用いて,生活行動の意識を調査する質問項目を作成した.その質問項目について,Delphi法を通して内容妥当性を検証した.これにより,21項目からなるアセスメント案が作成できた.次に,その質問項目が対象となる要支援・要介護高齢者にとってわかりやすく簡便であるか,高齢者への調査を通して検証し,質問項目の表現の修正が行われた.これにより,高齢者版生活行動意識アセスメント案が作成できた.さらに,この高齢者版生活行動意識アセスメント案の信頼性・妥当性検証のために,介護保険の通所系サービス,または,訪問系サービスを利用している要支援・要介護高齢者に配布した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度から研究計画を進めていたことで,研究協力者のリクルートが順調であった.そのため,評価法開発は当初計画より進展した.しかし,研究成果の論文化に時間がかかっていることから,おおむね順調とした.
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今後の研究の推進方策 |
現在,高齢者版生活行動意識アセスメント案を介護保険の通所系サービス,または,訪問系サービスを利用している要支援・要介護高齢者に配布し,データを収集・分析を開始している.このデータに基づき,2020年度中に信頼性・妥当性の検証を行う.本アセスメントについて,学会発表や論文化を行うことで,研究成果を広く公開する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度の経費はほぼ予定通り使用した.しかし,若干の次年度使用額が生じた.この次年度使用額は,物品費の一部として使用する予定である.
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