自立生活運動と事業の展開における非障害者のソーシャルワーク実践に関する研究

2021 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 19K13993
• 研究機関: 中京大学
• 研究代表者: 伊藤 葉子 中京大学, 現代社会学部, 教授 (80319144)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2023-03-31
• キーワード: 自立生活センター / 障害者運動 / ソーシャルワーク

研究実績の概要

本研究は、自立生活運動と自立生活センターが日本の社会福祉制度下においてどのように定着し、事業展開されてきたか。そこで働く社会福祉専門職者がどのようなソーシャルワーク機能を発揮してきたのかを明らかにすることをめざすものである。具体的には、①自立生活運動の先行研究に乏しい東海エリアに焦点をあて、どのような戦略をとって当事者運動及び事業展開をしてきたのかを明らかにする。②その際、自立生活運動や地域福祉に係る事業展開において、組織内に存在する社会福祉専門職者がどのような役割と機能を果たしているのかを明らかにするものである。
2021年度は、コロナ禍で遅れが生じていたアンケート調査を実施した。2020年度から引き続き検討していた調査方法について、webアンケート調査として設計し、2021年6月に「中京大学　現代社会学部・社会学研究科研究倫理審査委員会」により、研究倫理審査を受け（
審査番号：202101）承認を受け、実施した。この第1次アンケート調査を元に2022年度に学会報告を申請予定である。
また、第2次調査である聞き取り調査は、一時、対面で実施したが、引き続く新型コロナウイルス感染拡大により、オンライン/リアルタイムでの聞き取りへと変更したものの、次第に現場実践者のケア対応を優先することから中断せざるを得なくなっている。
社会福祉現場は依然として、感染拡大を防止する必要があることから、今後の展開は、研究期間の延長も視野に進める必要がある。

現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

引き続く新型コロナウイルス感染拡大により、第2次調査の聞き取り調査は、対面からオンライン/リアルタイムでの聞き取りへと変更したものの、次第に現場実践者のケア対応を優先することから中断せざるを得なくなっている。

今後の研究の推進方策

聞き取り調査については、引き続き、体面にこだわらず、オンライン/リアルタイムも活用しながら研究を進める予定である。
ただし、あらかじめ日程を確保できた場合であっても、急な感染状況によるシフト変更などもあり、社会福祉実践現場は依然として、感染対応及び感染拡大防止の必要があることから、今後の展開は、研究期間の延長も視野に進める必要がある。

次年度使用額が生じた理由

第2次調査の聞き取り調査について、新型コロナウイルス感染拡大による調査の中止、延期等が生じ、謝金等の支払いが未実施となっているほか、研究成果報告に至らず、旅費等の支出も見合わせている状況にある。
今後、研究期間の延長も視野に入れながら、感染状況をみつつ、研究を推進する予定である。