研究課題
若手研究
食物アレルギー患者に対して、原因食物を少しずつ摂取して治癒を目指す経口免疫療法の有用性が報告されてきている。しかし、治療中に皮膚、消化器、呼吸症状などの全身性アレルギー症状が頻回に誘発される。我々は、部分的に乳成分を加水分解したペプチドミルクの低アレルゲン性に着目した。本研究では、カゼインとホエイの両方を含む二種類のペプチドミルクは安全性が高いことが示唆される結果が得られた。
アレルギー
一般的に乳児は完全母乳栄養で育てられる。しかし、完全な母乳育児が不可能な場合に粉ミルクを摂取することになる。初めて牛乳タンパクを摂取する際にアナフィラキシーを含むアレルギー症状を示す小児がいることから、これらの粉ミルクの安全性の評価が重要となる。さらに、そのような症状を呈する牛乳アレルギー乳児が、安全な粉ミルクを摂取しながら、アレルゲンの寛解を誘導できるような可能性をこの研究結果は示唆している。