研究課題/領域番号 |
19K14073
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研究機関 | 仙台大学 |
研究代表者 |
金井 里弥 仙台大学, 体育学部, 准教授 (10734840)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 宗教理解 / 市民性教育 / シンガポール / 宗教教育 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、日本における市民性教育としての宗教教育の論理をシンガポールにおける宗教教育との比較によって明らかにし、その政策的課題と学校現場における実践的課題を明らかにすることを目的とする。そのための中心的な問いは、日本における市民性教育としての宗教教育は、どのような知識および能力を身に着けさせることが目指されており、それが学校現場においてどのように受け止められ、どのような教育内容として具体化されているのか、そしてこれらの問いから見えてくる我が国の政策的課題および実践的課題とはいかなるものなのかという点にある。 2019年度は、日本における市民性教育としての宗教教育の政策上の論理をシンガポールとの比較によって明らかにすることを目的とし、関連する先行研究、両国の政策文書および各種会議の議事録、中学校および高等学校の関連教科・科目の学習指導要領(解説)、教科書(社会科、地理、歴史、公民、倫理、道徳)を中心に分析を行った。これらの資料分析の具体的な視点として、①市民性教育としての宗教教育が求められている政治的・経済的・社会的背景、②関連教科・科目および道徳の学習指導要領(シンガポールにおいてはシラバス)における宗教教育の目的と内容の検証を行った。これらを通して、いかなる背景の下でいかなる宗教教育が求められているのかを明らかにすることができた。研究成果は、日本国際教育学会において発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1月から体調不良のため病休を取ることとなり、その後新型インフルエンザによる自粛要請があったため、1月から3月までの研究活動を停止せざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は教科書における宗教理解教育の内容をより詳細に分析するとともに、シンガポールおよび日本両国におけるインタビュー調査によってその教育の実態を検証する。ただし、調査については、新型コロナウィルスの感染状況によって実施を見合わせることとなる。
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