生徒と保護者の視点からみた学校および教員と学力に関する研究

2021 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 19K14132
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 大谷 碧 大阪大学, 国際公共政策研究科, 招へい研究員 (00823949)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2023-03-31
• キーワード: 学力 / 学校 / 保護者

研究実績の概要

本研究は、学力の規定要因について学校の取り組みや環境などに着目し、（１）学校と保護者の関係と学力についておよび、（２）教員の背景、教育姿勢や指導方法と学力について、実証的な知見を提示することを目的としている。学校が持つハード面およびソフト面での教育環境と学力に関する実証分析はまだ十分に蓄積されていない。学力や、生徒、保護者に関するアンケート調査の結果を用いた分析を行うことで、どのような学校や教員の取り組みが学力と関係しているかについて明らかにする。また、生徒や保護者の視点を分析指標として加えることで、生徒や保護者がどのように認識する学校や教員の取り組みが学力向上に繋がるかを明らかにし、学力向上に向けた取り組みを検討するためのエビデンスを提示することを目的とする。
本年度は、生徒の学力などの情報を含む追加のデータ入手したため、それらの結合・整備を進めながら、基礎的な分析を行った。また、各学校段階における生徒や保護者の学校・教員との関係や、教員や学校の取り組みと学力の関係について、更に研究・分析を深めるために、高等学校で学力の規定要因を明らかにする調査を設計しており、そこに生徒と保護者の視点からみた学校の施策および教員の行動等を反映する設問の導入を検討している。今後はこうした調査から得られるデータも用いながら、更に研究の内容を深めることで、生徒を取り巻く環境と学力の規定要因に関する詳細な分析を進めていきたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は追加のデータを入手することができ、それらの整備をすすめたが、追加したデータを含めた分析について更に検討する必要があるため。

今後の研究の推進方策

研究会等で分析の結果などについて助言をいただきながら、分析内容を更に深めていく予定である。また、論文の執筆作業の方も進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症拡大により、学会や研究会がオンラインでの実施または中止となり、旅費に関する支出がなくなったため。次年度の物品や書籍の購入費および論文の英訳や校正費用に充てる予定である。