研究課題/領域番号 |
19K14133
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
花田 真吾 東洋大学, 国際学部, 准教授 (00635865)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 教育交流 / 国際教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、高等教育交流においてどのような知の交流がおこなわれているのかを明らかにし、その交流がもたらす外交的機能を探求することを目的とする。高等教育交流は、自国の学生・研究者を海外の教育機関に派遣して優れた教育・研究環境を提供する一方で、優秀な外国人学生・研究者を自国の高等教育機関に獲得するなど、国内外で知の創出を担う人材の育成・獲得に貢献してきた。また、こうした取り組みが、自国文化の海外への伝播や自国に親近感を持つ外国人を増やすことにもつながり、高等教育交流は自国と相手国との知の交流を進める有効な手段であると認識されるようになった。これまで教育は文化の一部という位置付けのもと、文化的な外交の一要素として認識される傾向があった。しかし、高等教育交流にはその概念に留まらない独自の特徴を有すると考えられる。そこで、文化外交や広報文化外交といった既存概念及び近年注目が高まっている知識外交と比較して、外交上の位置付けが不明確であった高等教育交流の外交的機能を探求する。具体的には、国家間の教育交流の中でも進展が目覚ましい高等教育交流に着目する。 2020年度は、文化外交、広報文化外交、知識外交など近接する分野と教育の関係性について考察した。その内容については、2022年度に発表予定の書籍原稿を執筆した。また、2019年度に追跡調査したノルウェーとエチオピアの高等教育交流を研究成果としてとりまとめ、分担執筆した書籍の1章分として発表した。当初計画していた海外調査については、海外渡航が困難な状況を踏まえて次年度以降に延期した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた海外現地調査については、現段階では実施できる社会的な状況ではないため延期している。ただし、小規模であるが可能な限りオンラインで行っているとももに、研究成果についておおむね計画通りに発表している。
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今後の研究の推進方策 |
海外現地調査については現段階では延期せざるを得ないが、社会的状況を鑑みて次年度以降での実施は選択肢として残す。その一方で、可能な限りオンラインによりヒアリング調査等を実施することを代替案として検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の影響により海外現地調査を延期したことによる。今後も海外現地調査が不可能な場合は、オンラインでの調査を計画するとともに、研究成果の執筆・発表にかかる費用に有効的に活用する。
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