本研究は、時空間的にオーバーラップする他者の日常生活行動が埋め込まれ構造化されている群生環境というパースペクティブから、子どもの日常生活行動の発達的制約と資源を実証的に解明することを目的とした。子どもの片づけ場面、家事の手伝い場面を分析した結果、(1)生活の場における片付けとは、片づけられる「もの」の色や形などの性質によって制約されるだけではなく、片づけられる場所の周囲で営まれる生活によっても制約されること、(2)子どもは日常生活行動の発達は、同じ生活場所を新たに探索することを通して新たにアフォーダンスを発見する過程を含むことが示唆された。
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