研究課題
若手研究
本研究では、育みたい資質・能力に関する保育者のコンピテンシー測定尺度の開発を目的とした。研究者らは、文部科学省(2016;2017;2018)等を参考に、PNTCS-QAの因子構造モデルを仮定した。このモデルの構成概念妥当性を確認的因子分析にて、また信頼性をCronbachのα信頼性係数にて解析した。その結果、PNTCS-QAの信頼性・妥当性が十分であることが確認された。今後、この研究結果を基礎に、保育における職業能力の客観的評価や研究に活用していくことが望まれる。
子ども学および保育学関連
今回開発したPNTCS-QAでは、「育みたい資質・能力に関する保育者のコンピテンシー」に関して、一次元性を持つ項目群が選定されているとともに、確認的因子分析による因子構造モデルの適切さが検証されている。このようなPNTCS-QAは、保育者のコンピテンシーの水準に対する客観的な評価、また、育みたい資質・能力に関する保育者のコンピテンシーが、子ども達の円滑な保幼小接続を促進していくという概念との因果性の検討などに活用でき、教育や実践に資する知見の蓄積にとって貢献できるものと推察される。