本研究課題の研究Aでは、教育行動それ自体を支える神経基盤の解明に取り組んだ。腹内側前頭前野が対子ども発話の産出に選択的に関与する神経基盤として重要な役割を担うことが示唆された。研究Bでは、教育行動による教育者自身に対する互恵的効果(再帰的強化)の心理学的実在性(及びその神経基盤)の解明に取り組んだ。対子ども発話時に記憶表象が選択的に強化され、本仮説が部分的に支持された。研究Cでは、教育行動のトレーニング効果の解明に取り組んだ。その直接的な効果が養育者の子育てのストレスやスタイルに認められ、その間接的な効果が子どもの行動面や認知面に認められた。
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