研究課題/領域番号 |
19K14178
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研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
加藤 孝士 長野県立大学, 健康発達学部, 准教授 (10631723)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 養育者 / 幸福感 / 内的作業モデル / 幸福観 |
研究実績の概要 |
本年は、前年度に行っていた予備調査を基に、「養育者の幸福観尺度」の作成を行うための検討を中心に行った。9月には予備調査をまとめたものを学会発表した。そこで得られた知見を基に、尺度を再検討し、学内倫理審査会の審査を受け受理された。 また、今後、調査を行うための協力園(こども園、保育所、幼稚園)との連携を図り、調査の段取り等の打ち合わせを行ない、調査協力の受諾を改めて確認した。 それらと並行し、本研究課題に関係するデータの論文化を行い、「主観的幸福感」と「内的作業モデル」、「省察」の関係をまとめた研究を出版した。また、同様の視点で大学生を対象とした調査についても論文化を進めており、査読付き論文への投稿の目途もたっている。そのため、おおよそ、順調に進んでいた。 しかしながら、本研究は、余暇などを含んだ「幸福感」「幸福観」をテーマにしており、社会・生活環境からの影響が強い。現在、新型コロナウイルスの影響により、様々な制限が求められる状況下おいては、その影響が深く関係していることが予測される。 今後の情勢は不安定であり、当初の予定通りに調査を行うことは難しいと考えられる。ただし、自由が制限された状態だからこそ、「余暇」や「自由な時間」の重要性に気付いている方々も多いと考えられるため、それらの視点を含んで調査を行うことなどを検討していきたい。具体的には、4年目に予定していたインタビュー調査を前倒しする等の対策を視野に入れつつ、今後の計画を再検討する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
尺度作成の倫理審査が承認されるなど、尺度作成の準備は順調に進んだ。また、論文化についても順調に進めることが出来た。 しかしながら、新型コロナウイルスの拡大による影響から、調査計画にずれが生じた。よって、当初の予定を十分に進展させることは出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの影響は大きく、今後の研究に大きな困難を示すことが予測される。現状を把握しつつ、調査の延期を余儀なくされる可能性が高い。 この様な状況で、多くの協力者に調査することは困難であるが、web面接などを通じて、制限されたからこそ見えてきた視点を取り入れるなど、模索を続けていきたい。 ただし、調査協力者も多くの負担を抱えていることが想定されることから、倫理審査を慎重に行うなど、調査協力者を第一に考え進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
予備調査費用のために残しておいたweb調査の費用が次年度に使用見込みとなった。 ただし、新型コロナウイルスの影響もあるため、研究計画を再度立て直し、4年間で研究を完了させる形に修正していきたい。
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