研究課題/領域番号 |
19K14178
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研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
加藤 孝士 長野県立大学, 健康発達学部, 准教授 (10631723)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 養育者 / 幸福観 / 幸福感 / 内的作業モデル |
研究実績の概要 |
本年度は、本調査で使用する「幸福観尺度(幸せをどのように捉えているか)」作成のための予備調査を論文化した。具体的には、従来の「幸福感(幸せをどのように感じているか)」で述べられている「達成」、「人生の満足度」などに加え、「余暇」や「自由な時間」の重要性を示唆した。また、「幸福観」と「幸福感」の差異も認められ、本研究に至る研究の視点を示すことが出来た。 本来であれば、2020年の6月と12月に本調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、調査を延期した。その理由として、2020年2、3月に行った、尺度作成の本調査において、従来の結果とは異なる因子構造が確認され、この結果の理由として、増加しつつあった新型コロナウイルス感染症の影響が想定されたためである。具体的には、様々な制限が求められてきた状況下にあり、「幸福観」の捉え方が特異な構造を示していることが予測されたためである。 しかしながら、新型コロナウイルスの終息は、予測できない状況にあることやアフターコロナの価値観は、コロナ禍前の価値観と大きく変容する可能性もあることから、今後の調査・研究の足掛かりとするべく、コロナ禍における保護者のストレスや子育て観に関する予備調査を行なった。 その結果、園種や年齢ごとに、コロナ禍による生活の変化やそれによって生じた子どもに関する心配事に違いが生じていることが示された。今後は、この様な知見を基に、アフターコロナに向けた幸福感の在り様を検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響による社会変動によって、価値観の変容が予測されたことから、調査を行うことが出来なかったため遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍による社会変動により、価値観は大きく変容していることが予測されるため、申請時の視点だけでは対応できない。そのため、コロナ禍の影響や含め、調査を行う計画で調査を行う。具体的には、予定通りの調査に、コロナ禍によって生じた幸福観・感の変化に関する項目を追加し調査を行う。 調査時期に関しては、感染状況も含め柔軟に対応できるように、早い段階で倫理審査を受け対応する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本調査を行うことが出来なかったため、その金額が繰り越しとなった。 2021年度は、時期をずらし本調査を行う予定であり、仕様の目途は立っている。
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