本研究の目的は,4歳児クラス積み木場面において,積み木の操作とそれに伴う構築物の変化と場面の継続と展開を支える遊びの物語生成との関係について明かにすることである。幼稚園4歳児保育室での積み木場面への参与観察を行い、積み木の操作と構築物と他児との相互行為に関するデータを収集し,物語が持つ機能に着目して分析した。結果、4歳児の物語生成では、イメージを可視化する物の必要性が確認された。そして、イメージの可視化に不向きである積み木単独では物語生成の可能性は低いことが示唆された。4歳児積み木場面から始まる物語の発生や繰り返しと5歳児での積み木場面の継続との関係について検討することは今後の課題である。
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