1つの市の3歳児の96.2%の屈折度が測定出来たことで,疫学的に価値のあるデータが得られた。三歳児健診内で実施される屈折検査の要精密検査判定の基準値は現在も検討が行われており,本研究の成果は今後のカットオフ値確立に寄与すると考えられる。また3歳時点の屈折度は出生時体重と関係がなく,出生直後は出生時体重と屈折度の関係があることが報告されているもののこの関係性は3歳時点では無くなることが明らかとなった。未熟児網膜症を罹患していない児に関しては低出生体重児で出生された場合であっても,そのことが将来の屈折異常の原因となる可能性は低いと考えられた。
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