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2019 年度 実施状況報告書

ハイリスク出生コホートに基づく当事者主体の発達支援プログラムの開発評価

研究課題

研究課題/領域番号 19K14186
研究機関森ノ宮医療大学

研究代表者

澤田 優子  森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10637987)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードハイリスク / 出生コホート / エンパワメント / 発達支援
研究実績の概要

本研究は,「ハイリスク出生コホート」に基づき,当事者主体の発達支援プログラムを開発評価することを目的とする.本研究における当事者とはハイリスク児,養育者,関わる専門職すべてを示す.ハイリスク児の出生増加に伴い,発達支援の充実は喫緊の課題である(厚生労働省「人口動態統計」).本研究では,専門職からの一方向のプログラム提供ではなく,当事者の力を引き出すエンパワメントの視点から,当事者主体の発達支援プログラムを開発し,長期間に及ぶ追跡と多角的な効果判定を質的量的に実施する.当事者の力を引き出し,科学的根拠に基づく検証を行うことで,支援の継続と発展が期待される.
本研究は以下の3つのPhaseで構成される.Phase1:根拠の提示:既存データを見直すとともに(量的分析),グループインタビューにより当事者の生の声から本質を聞き取り(質的分析),既存研究と統合させ,発達支援の根拠を提示する.Phase2:プログラムの実施:発達支援プログラムを作成し,準備的実施と修正を経て,全体に実施する.プログラムの対象者は,ハイリスク児および養育者とし,実施者は専門職とする.専門職は当事者が主体性をもってプログラムに参加できるようにサポートを行う.対象期間はNICU入院中から幼児期までとし発達段階別,対象特性別に実施する.Phase3:効果検証:効果検証の対象は,ハイリスク児,養育者,専門職とする.実施前後の量的比較,グループインタビューによる質的検討を行い効果を検証する.
今年度はPhase1として,既存データの見直しや,養育者および専門職を対象とした調査を実施し,当事者の生の声を聴取した.研究成果は学会報告として国内外に発信した.今後は,これらの成果を論文化してPhase1を完成させPhase2(プログラムの実施),Phase3(効果検証)へとつなげていく.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は以下の3つのPhaseで構成される.Phase1:根拠の提示:既存データを見直すとともに(量的分析),グループインタビューにより当事者の生の声から本質を聞き取り(質的分析),既存研究と統合させ,発達支援の根拠を提示する.Phase2:プログラムの実施:発達支援プログラムを作成し,準備的実施と修正を経て,全体に実施する.プログラムの対象者は,ハイリスク児および養育者とし,実施者は専門職とする.専門職は当事者が主体性をもってプログラムに参加できるようにサポートを行う.対象期間はNICU入院中から幼児期までとし発達段階別,対象特性別に実施する.Phase3:効果検証:効果検証の対象は,ハイリスク児,養育者,専門職とする.実施前後の量的比較,グループインタビューによる質的検討を行い効果を検証する.今年度はPhase1の根拠の提示に取り組み,学会報告などを実施している.またPhase2へと移行できる見込みもあり,概ね順調に進展していると判断した.

今後の研究の推進方策

本研究は以下の3つのPhaseで構成される.Phase1:根拠の提示:既存データを見直すとともに(量的分析),グループインタビューにより当事者の生の声から本質を聞き取り(質的分析),既存研究と統合させ,発達支援の根拠を提示する.Phase2:プログラムの実施:発達支援プログラムを作成し,準備的実施と修正を経て,全体に実施する.プログラムの対象者は,ハイリスク児および養育者とし,実施者は専門職とする.専門職は当事者が主体性をもってプログラムに参加できるようにサポートを行う.対象期間はNICU入院中から幼児期までとし発達段階別,対象特性別に実施する.Phase3:効果検証:効果検証の対象は,ハイリスク児,養育者,専門職とする.実施前後の量的比較,グループインタビューによる質的検討を行い効果を検証する.
今年度は計画作成の予定通りPhase1の根拠の提示がおおよそ順調に実施できており,学会にて報告済みである.今後はPhase1の完成として論文化を行い,根拠の提示を完成させる.またPhase1で得られた根拠に基づき,Phase2,Phase3へと発展させていく予定である.本研究の研究成果は,ホームページやニュースレター等を作成して情報発信するとともに,研究の内容や結果の公表などを通じて,常に社会に対して責任を持って研究を公開するように努める.

次年度使用額が生じた理由

本研究ではこれまで実施してきたコホートの再分析,追加調査および既存文献の検討により根拠に基づくプログラムを開発し,実施後の効果検証を行う.このため,①調査票印刷のための用紙(親子のかかわり評価,育児不安評価,育児環境評価),②既存の発達検査用紙(新版K式2001検査用紙),③既存研究検討のための書籍,④データ収集のための端末(調査現場で使用する端末),⑤分析に必要なコンピュータ,⑥データ保管用ハードディスク等の購入が必要である.また研究実施に関する打合せ,および成果発表のための旅費や,データ入力および分析の補助としての人件費および調査協力者への謝礼などに使用する.

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件)

  • [学会発表] Developmental trajectory of high-risk children: A three-year birth cohort study2019

    • 著者名/発表者名
      Yuko sawada, Makiko narumiya, Noritsugu honda, Emiko tanaka, Hiroshi mizumoto
    • 学会等名
      13th International Society of Physical and Rehabilitation Medicine World Congress
    • 国際学会
  • [学会発表] The effects of regularity in the lifestyle habits and social ties on later physical well-being among in Japanese adolescents: Longitudinal perspective2019

    • 著者名/発表者名
      Emiko Tanaka, Etsuko Tomisaki, Taeko watanabe, Yuko Sawada, Yoko Onda, Tokie Anme
    • 学会等名
      13th International Society of Physical and Rehabilitation Medicine World Congress
    • 国際学会
  • [学会発表] The association between social interaction and family well-being: Focused on the potential possibility of community rehabilitation and empowerment2019

    • 著者名/発表者名
      Emiko Tanaka, Etsuko Tomisaki, Taeko watanabe, Yuko Sawada, Yoko Onda, Tokie Anme
    • 学会等名
      13th International Society of Physical and Rehabilitation Medicine World Congress
    • 国際学会
  • [学会発表] NICU入院歴のあるハイリスク児の発達と養育者の育児不安の関連―出生から修正18ヵ月までの追跡研究2019

    • 著者名/発表者名
      澤田優子,成宮牧子,本田憲胤,水本洋
    • 学会等名
      第64回新生児生育医学会
  • [学会発表] NICU入院経験のある児の育児における修正4ヶ月時の母親の安心-テキストマイニングによる分析から-2019

    • 著者名/発表者名
      成宮牧子, 澤田優子, 本田憲胤, 水本洋, 秦大資
    • 学会等名
      第64回新生児生育医学会
  • [学会発表] NICU 退院時の聴覚刺激に対する感覚感受性と発達指数との関連―修正4 か月、10 か月時の違い―2019

    • 著者名/発表者名
      本田憲胤,澤田優子,成宮牧子,水本洋
    • 学会等名
      第64回新生児生育医学会
  • [学会発表] 地域子育て支援の実践と評価 第一報 母子保健事業と支援ニーズに関する検討2019

    • 著者名/発表者名
      丹羽一絵,冨崎悦子,田中笑子 ,澤田優子,恩田陽子 ,渡邉多恵子,奥村咲,奥村理加,伊藤澄雄,安梅 勅江
    • 学会等名
      第78回日本公衆衛生学会総会
  • [学会発表] 地域子育て支援の実践と評価 第二報  乳児期の育児支援状況とその後の育児環境の関連2019

    • 著者名/発表者名
      冨崎悦子,田中笑子,澤田優子,恩田陽子,渡邉多恵子,丹羽一絵,奥村咲,奥村理加,伊藤澄雄,安梅 勅江
    • 学会等名
      第78回日本公衆衛生学会総会
  • [学会発表] 地域子育て支援の実践と評価 第三報 乳幼児期の育児環境と学童期の主観的体力の関連2019

    • 著者名/発表者名
      澤田優子,田中笑子 ,冨崎悦子,渡邊多恵子,河西敏幸,渡邊久実,厚澤博美,恩田陽子,丹羽一絵,奥村咲,奥村理加,伊藤澄雄,安梅勅江
    • 学会等名
      第78回日本公衆衛生学会総会
  • [学会発表] 地域子育て支援の実践と評価 第四報 育児環境変化に着目して2019

    • 著者名/発表者名
      田中笑子,冨崎悦子,澤田優子,渡邉多恵子,渡邊久実,厚澤博美,恩田陽子,丹羽一絵,奥村咲,奥村理加, 伊藤澄雄, 安梅 勅江
    • 学会等名
      第78回日本公衆衛生学会総会

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公開日: 2021-01-27  

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