研究課題
本研究は,「ハイリスク出生コホート」に基づき,当事者主体の発達支援プログラムを開発評価することを目的とした.本研究における当事者とはハイリスク児,養育者,関わる専門職すべてを示す.ハイリスク児の出生増加に伴い,発達支援の充実は喫緊の課題である(厚生労働省「人口動態統計」).申請者はハイリスク児および養育者を対象とし,出生時から幼児期に至るまでの継続的な発達支援を実施してきた.これまでの研究成果より,今後は当事者(ハイリスク児および養育者)主体の発達支援プログラムの開発および実施が必要であることを検証済みである.本研究では,専門職からの一方向のプログラム提供ではなく,当事者の力を引き出すエンパワメントの視点から,当事者主体の発達支援プログラムを開発し,長期間に及ぶ追跡と多角的な効果判定を質的量的に実施する.当事者の力を引き出し,科学的根拠に基づく検証を行うことで,支援の継続と発展が期待された.2023年度は効果検証と発信を実施した.効果検証の対象は,ハイリスク児,養育者,専門職とした.実施前後の量的比較,グループインタビューによる質的検討を行い効果を検証し,学会や論文を通じて社会に広く発信した.養育者を対象とした育児に関する質的検討において,新生児期の不安を少しずつ解消しながら子育てに前向きにかかわる様子が明らかになった.プログラム参加者においてプログラムに参加したことをきっかけに家族自ら子どもの発達に主体的にとりくみ,継続的に発達を支援できていることが検証された.
すべて 2023
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)
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