研究課題/領域番号 |
19K14191
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
二宮 祐子 和洋女子大学, 家政学部, 准教授 (80758269)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 医療的ケア児 / フィールドワーク / インタビュー / 参与観察 / 比較分析 |
研究実績の概要 |
2021年度は、前年度に研究協力園にて参与観察やインタビューを実施する予定であったが、引き続き、園内にたちいることは難しく、継続的なフィールドワークを行うことはできなかった。2020年度からとりくんできた原著論文「医療的ケアを必要とする子どもへの保育実践の機能―認可保育所におけるフィールドワークによる探究―」の加筆修正や校正に取り組んだ。査読の結果、「修正を条件に採択」を経て、日本子ども家庭福祉学会の機関誌『子ども家庭福祉学』に原著論文として、掲載された。 園でのフィールドワークが困難であるため、新たに、市役所の担当部署を訪問し、自治体として作成している「医療的ケア児保育実施要綱」等を収集し、担当者へのヒアリングを実施した。川崎市・八王子市・松戸市の協力が得ることができた。3市の医療的ケア児保育の枠組みを「公立園主導型」「拠点園型」「ネットワーク型」と位置づけて、比較分析を行った。分析結果は、「医療的ケア児保育プログラムに関する自治体間比較」として論文執筆中である。 また、医療的ケア児保育を円滑に実施するための方策として、ICT活用に着目し、その実態についてのインタビュー調査を実施した。その成果は、ミネルヴァ書房の季刊誌『発達』第168号において「コロナ禍がもたらす保育のICT化へのインパクト」というタイトルで発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査園での参与観察は難しい状況が続いているが、定期的に連絡し、関係を保っている。 自治体レベルでのプログラムへの切り替えも視野にいれ、次年度も調査を継続していく。
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今後の研究の推進方策 |
医療的ケア児の場合、感染への配慮が必要であるため、園での調査再開の見込みが立ちにくい状況である。自治体レベルでのプログラムへの切り替えも視野にいれ、データ収集や分析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
園でのフィールドワークの実施が困難であることと、学会がオンラインに切り替えられたため、出張の機会が少なく、残金が生じた。 2022年度は、社会情勢を考慮しつつ、フィールドワークを再開し、調査を継続したい。
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