研究課題/領域番号 |
19K14193
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
岡正 寛子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (20410938)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 非認知能力 / 成育環境 / 地域 |
研究実績の概要 |
2019年度は、非認知機能を強化する子どもを中心とした家庭や地域の成育環境に関する評価指標の作成するため、①保護者と保育者、子育て支援事業に携わる職員・ボランティアスタッフ等を対象とした非認知能力と子どもを取り巻く環境の実態調査、②作成した評価指標の有用性を検証するため①の協力施設利用保護者に対する質問紙調査を実施するという計画のもと、研究を進めた。 ①については、2019年12月から2020年1月に保育所(5園)を対象としたインタビュー調査を実施した。インタビューで得られた回答について、非認知能力を高める保育活動の内容や工夫、保護者・地域との連携方法を中心にまとめた。その結果、非認知能力を高める保育活動として「一人遊び」から「仲間と遊ぶ」広がりや継続性をもつ保育活動などが挙げられ、その中で保育活動の中で交流ができる機会の確保や、子ども自身が考える時間と場面の設定などの工夫をしていることが多くみられた。また、成長を感じたり、気になる行動が見られたりしたときなどは、保護者の方と話し、共有できるようにすべての保育者が取組んでいた。子どもを取り巻く環境は、社会資源の偏り、変化に乏しいことによる参加のしにくさなど地域性が影響していた。保育所と地域との関係についても設置地域とは関係性が持てるものの、多数の学区から通園している場合には就学前などの限られた時期で交流を図る状況がみられた。これらの結果を踏まえ、評価指標を仮作成した。 しかし、①のうち保育所以外に幼稚園、認定こども園、子育て支援での調査を踏まえた評価指標の確定、②の評価指標に基づく保護者調査については、新型コロナウイルスの影響で実施予定が延期となったため、2020年度に実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年2月から順次実施予定であった保育者および子育て支援に係る専門職、保護者に対する質的・量的調査が、新型コロナウイルスの影響により延期をせざるを得ない状況となった。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度に計画していた幼稚園、認定こども園の保育者、子育て支援に係る専門職および保護者調査が新型コロナウイルスの影響で実施できていない。 そこで、2020年度は、「評価指標の確定のための追加調査」と当初予定の「事例調査」を実施する。 なお、新型コロナウイルスの影響によって、インタビュー調査などの一部をICTを活用した調査手法に変更を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
実施予定としていた現地調査および学会発表が新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、中止することなったため、2019年度は計画時予算よりも少なくなった。 その結果、計画時の2020年度予算内訳に、積み残した調査の実施にあたる調査方法の変更のための機材準備にかかる費用、旅費、謝礼金を加えた。
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