海外ジャーナルにおけるインクルーシブ保育に関連する文献をレビューした。障害児のみを対象とした日本の研究と異なり、文化的・言語的マイノリティなど多様な対象を含んでおり、日本における障害児保育への傾斜との差異を見出した。 また調査研究においては、インクルーシブ保育に「前向きな条件」について、組織文化など組織全体を射程に収めることの有効性を見出した。また、子ども像を不断に刷新する「まなざしの可塑性」が保育実践を再構成する契機となり、インクルーシブ保育が、定型発達児向けの実践を温存するような見かけ上のインクルーシブ保育を解体する批判的契機となることを見出した。
|