研究課題/領域番号 |
19K14219
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
福田 博人 岡山理科大学, 教職支援センター, 助教 (30803522)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 統計教育 / 推測統計 / ニュージーランド / 教授単元 / 数学教育 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,小学校から高等学校までを見通した推測統計の指導教材を開発することである。そして,2020年度の研究の目標は,推測統計の暫定的な指導教材を開発するとともに,ニュージーランドにおける授業を観察・分析することで新たな示唆を得ることであった。 そのために,2018年に出版された統計教育において初めての国際ハンドブックや統計教育に関する国際ジャーナルを中心とする最新の先行研究の知見に基づいて,地球温暖化を文脈とする因果探究に関する推測統計教材を,小学校から高等学校までを一貫するような数学教育理論である教授単元の形で開発した。この教材を用いて,高等学校において教授実験を実施した。2020年7月に開催予定であった第14回数学教育世界会議(ICME14)において,その分析結果を発表する予定であったが,Covid-19の影響で延期となった。2021年7月に,発表する予定となっている。また,同様の理由でニュージーランドの授業を観察することはできなかったため,現在はこれまでニュージーランドで観察してきた授業データや教科書の分析を行っている段階である。 日本の教科書を分析し推測統計に関わる内容の特徴を,各種学会にて発表してきている。現在は,平成29年告示学習指導要領に沿った教科書の分析を行っている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
指導教材の開発ならびに教授実験の実施は行うことができたが,その成果を学会で発表できるまでに至っていない。また,Covid-19の影響でニュージーランドへ訪問して授業を観察することができていない。それ故に,「やや遅れている」と判断できる。今後は,これまでのニュージーランドの授業データや教科書などの基づき,コロナ禍が続くことが予想される中でも継続的に研究活動を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
Covid-19の影響が続いているため,今後も暫くはニュージーランドを訪問することは困難であると思われる。そのため,これまで訪問した際に得た授業データや教科書を駆使し,本研究の目的である推測統計に関する指導教材の開発の達成を目指す。必要に応じて,ニュージーランドの研究者とメールで検討する。そしてまた日本の文脈では,平成29年告示学習指導要領に沿った中学校教科書が発刊されたため,分析を行うことで新しい知見を獲得し,本研究の目的に活かしたい。オンライン学会が多くなるであろうが,研究成果は積極的に発表を行うように努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
Covid-19の影響のため,各種学会がオンライン開催になったり延期になったりするとともに,ニュージーランドを含む外国への出張ができなくなったことによって,旅費や学会参加費が不要になったことが,次年度使用額が生じた主たる理由である。その使用計画は,延期した学会の参加費ならびに旅費に計上したり,オンラインでの学会参加や研究会議のためにICT機器の整備へ計上したりする予定である。また,学会開催が今後も減る可能性を考え,国際ジャーナルへの論文投稿に重点を置くべく,英文校正などへの計上も予定している。
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